信貴山急行電鉄 山上線 ②
2018/01/13(Sat)
…京阪と近鉄の乗換駅と言うのは、一般的
な認識としては線路が交差する直近にある
丹波橋駅なのですが、この辺りは双方の路線
がほぼ並行して走っております。
なので1つ南にある伏見桃山~桃山御陵前
でも乗り換えが可能なんですよ。
一時期、奈良に住んで枚方まで丹波橋経由で
通ってた事があるのですが、夜の遅い時間帯
になると、双方とも列車の本数が減るもんで、
場合によってはコノ方法の方が1本早い電車
に乗り継げる場合がありました。
…ちょっとしたアリバイトリックみたいなもんですね。尚且つ丹波橋って
のはホントに乗り換えの機能しかナイ駅ですが、ココは商店街が近く、
飲み屋などもあるので、時間があればココで一杯…ってのも可能です。
という事を久し振りに思い出して、実行してみましたクラ駅長です。
但しココは「伏見桃山が地下改札」→登り坂→「桃山御陵前は高架駅」
という条件なので、乗り継ぎ時間の少ない場合は走るのが大変!
…若い頃なら出来た事ですが、今ではもぅ無理かも知れませんね。
さて信貴山急行電鉄です。現在は有料道路となった廃線跡を、路線バス
で走って行きましょう。
距離が2.1kmであり、途中駅も無かった区間ですから、単線で1閉塞
だったと思われますが、現在は2車線分の車道になっています。
信貴生駒スカイラインってのはソノ名の通り、信貴山から生駒山に
かけての尾根の上を走る観光道路であり、奈良に住んでれば何度か
来るような所。…私もよく知った道ですが、廃線跡だと意識した事は
少なかったかも知れません。
コース全体を見るとカナリのアップダウンや急カーブの連続ですが、
ココは元が鉄道という事で、どっちも比較的緩やか。トンネルが1箇所
だけ存在します。
距離が距離なので、10分足らずの乗車時間で終点の信貴山門に到着。
…現在は途中、高安山霊園という公園墓地のロータリーに寄ります。
乗り場の柵が改札っぽい形状をしてると言われれば、そう見えますね。
この建物はバス停としての新築なのか、鉄道駅の使い回しなのか…
周囲を調べてみましたが、よく分かりませんでした。
歩王さんがよく載せてるように、JRなら建築年を記した証票の札が
ドコかに貼ってあるもんなんですがね。
室内にココ(奈良県側に入って三郷町という行政区画)の観光マップが
ありましたので、以後の取材に便利そうだから1枚頂いて行きます。
ココから門前町を歩いて行けば、信貴山の朝護孫子寺に着きますが、
今回は廃線跡巡りが主目的なので、適当に解説だけしておきましょう。
その昔、聖徳太子がココに籠って戦勝祈願
をした時、寅年・寅の日・寅の刻に毘沙門天
が現れて必勝法を授けた。
…だから寅に因んだお寺であり、毘沙門天を
お祀りしてあります。戦国時代には毘沙門天
を深く信していた上杉謙信なども寄付をして
おり、直筆の手紙なども残ってるんですよ。
で最近は勘違いした阪神タイガースファンの
方もお参りに来るとか。…なるほどでしょ。
歴史の教科書に載ってた「信貴山縁起絵巻」
は優れた美術品でもあります。
…ソレはイイとしてこの看板なあ。「仏敵物部守屋討伐」って、ちょっと
過激すぎないかな?
古代史では蘇我氏と対立してた物部氏ですが、渡来モノである仏教派
の蘇我氏に対して、物部氏は日本古来の神道を信仰する神官の家系
なんですよ。
…要は「ハロプロ派かAKB派か?」みたいなもんで、どっちが正解って
モノでもありません。
ともあれ今回はお寺はスルーして、続いては信貴山を東側へ降りる
東信貴鋼索線の跡地へと進んで行きます。
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No.3975 鉄道廃線跡を探る