新・駅長日誌

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くたばれ草加次郎

2009/11/29(Sun)

草加次郎というのは、昭和30年代に実在した爆弾犯人です。
(事件は未解決のままなんで、名前はこいつの自称。)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8D%89%E5%8A%A0%E6%AC%A1%E9%83%8E%E4%BA%8B%E4%BB%B6

西村京太郎の初期の短編に、表題のような作品があるんですが、
地味ながら結構好き。

① ある男が、歓楽街(風俗店やキャバレーなどのデパート的なビル)
  の売上金を強奪する計画を立てる。

② 当時、世間を騒がせていた草加次郎の名前を勝手に使い、
  狙ってるとは別の歓楽街脅迫状を送りつける。

③ 警察はそっちを重点的に警戒し、客は敬遠してこっちに集まる

④ 計画は成功し、奪った大金を持って高飛びすべく空港へやってくる。

⑤ しかし、何故か手荷物検査が異常に厳しくなっている。
  本物の草加次郎が、航空会社を脅迫したためであった。
  このまま行くと大金が発見され、明らかに怪しまれる

…そこで男は、表題のセリフを口にして、ストーリーは終わり

なかなか上手いラストです。
草加次郎は捕まってなくて、謎の人物なままだから
使える手法なんでしょう。
当時の西村作品は、バラエティに富んでてオススメですよ。


No.1008 ○○について考える