新・駅長日誌

昨日、亡父の満中陰（四十九日）が無事に終わりまして、ソレに関して
何とか一区切りがついた感じのクラ駅長です。
 


…でまた供物のお下がりで、食材が無駄に増えてしまいました。

麦茶とか、使うってば使うんですが夏まで要らない感じだし、茶菓子に
関しては画像の量の10倍程度あるし、コレまた消費が大変ですね。

さて、五新線のバス専用道跡地の探索を終えた後、五條の市街地まで
帰ってきました。…先述の国道24号線を越える高架橋の近くに、保存ＳＬ
があるという事なので、おまけ的に寄り道しておきましょう。



国道から少し北側へ、坂道を登った所に五條市史跡公園という施設が
あります。
 
五條は江戸時代は幕府の天領だったので、元はココに代官所が置かれ
ており、幕末には天誅組という尊王攘夷派の志士によって攻撃されたと
言う歴史もあるのですが、ソレとは関係なくＳＬも置いてあるのです。



形式は8620型…言わずと知れた大正期のベストセラー中型機関車です。

資料によると1925年の製造で、最終的に和歌山機関区で1972年まで
使われていたそうな。要するに和歌山線も走ったという事でしょうか。

除煙板がナイのでクラシックなスタイルに見えます。元々なのかは不明。
「金剛・ハロー号」という謎のニックネームがあるようですが、日付けに
よると昭和47年に展示が決まったという事か。…引退の同年ですね。

…昭和47年は私が生まれた年でもあるのですが、鉄道100年という節目
の年であり、そろそろ先が見えて来た蒸気機関車の静態保存が各地で
盛んに始まった時代なんですよ。



番号は78675号。
…大正時代までの機関車は、例によって形式と製造番号との絡みが
難しいのですが、コレは特に8620という10位までを含むので…
Wikipediaによると「万の位の数字×80+（下二桁の数字-20）+1=製造順」
が製造番号となるそうな。だから616番目。ああ面倒くさい。

そして珍しく「製作費」の表記があり、6,185,800円となってますね。
…勿論当時の貨幣価値でしょうが、企業物価指数で調べるに1925年と
2016年で比べると、現在では約504倍。…ぇ、31億円？

そんなにするのか？今だと新幹線の１編成がソノぐらいと聞きましたが。
 


そして8620型はテンダ車なので、炭水車を背負っています。…が、また
引っ掛かりを感じまして「450立方？」こんな字は見た事ナイぞ。

…コレも「恐らく単位に関するモノだろう」と色々調べて「呎＝フィート」
かなと推測。１フィートは約30cmだから450立方フィートで12.15㎥。
ココに「水槽容量」として書いてある13.0㎥に近くなりますね。

と製作費からココまで書くのに１時間掛かったワケですが、何とか色々な
疑問が解消出来ました。…単なる保存蒸機ですが、見学した事で勉強に
なったのは事実かな。

という事で五新線から8620型の五條市の旅を終え、続いては貧乏料理
のネタを挟んで三重県です。かつて存在した近鉄伊賀線の廃線跡へと
参りますよ。
  

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